みずほ銀行のシステム障害(三鷹の公認会計士・税理士のブログ)
2021/10/03
このところ頻繁な障害発生で話題になっているみずほ銀行のITシステムですが、合併前のITベンダーの統一が図れなかったことが原因みたいですね。
各行のITベンダーは第一勧銀が富士通、富士銀がIBM、興銀が日立でしたが、合併に際して、ITベンダーの統一は行われず、それぞれ各行のITベンダーの仕組みの継ぎ接ぎとなっており、ただでさえ複雑な銀行のシステムが、異なるシステム間の連結という更に複雑になった仕組みなので、システム障害が発生するのは、ある意味仕方がないのかもしれません。
IBMで統一するという話もありますが、どうなんでしょうね。
金融庁が管理するとか言っても手の施しようがなく、システム障害が再発した場合に不測の損害を被るのは結局のところユーザーになるんでしょうね。
なお、三菱UFJはIBMのシステムで、三井住友はNECのシステムで統一できているようです。
私がいた頃の三和は、日立のシステムを使用していましたが、合併を繰り返すうちに日立を止めて、三菱主導のIBMになったようですね。
話は変わりますが、30年前のバブル期には11行あった都市銀行でしたが、規模の巨大化の追求やバブル崩壊等のため、都市銀行等の統廃合が進み、現状のメガバンク3行体制になりました。
都銀11行について、拙い記憶をたどると、下記のようだったと思います。
・北海道拓殖銀行 ⇒ 破綻 ⇒ 北洋銀行(第二地銀)が引継
・太陽神戸銀行と三井銀行 ⇒ 合併し:太陽神戸三井銀行 ⇒(社名変更)⇒ さくら銀行
・三和銀行と東海銀行(と東洋信託銀行) ⇒ 合併:UFJ銀行
・協和銀行と埼玉銀行と大和銀行 ⇒ 合併・分裂(?):りそな銀行と埼玉りそな銀行 ⇒ メガバンクから外れる
・三菱銀行と東京銀行 ⇒ 合併:東京三菱銀行
・東京三菱銀行とUFJ銀行 ⇒ 合併:三菱東京UFJ銀行 ⇒ 三菱UFJ銀行:社名変更(BOTの名前の消失)
・住友銀行とさくら銀行 ⇒ 合併:三井住友銀行(三井の名前の復活)
・第一勧業銀行と富士銀行(と日本興業銀行) ⇒ 合併:みずほFG(みずほ銀行とみずほコーポレート銀行)
なお、長信銀3行は、日本興業銀行はみずほコーポレート銀行に、日本長期信用銀行は破綻し新生銀行に、日本債券信用銀行も破綻し、あおぞら銀行になりました。
新生銀行ですが、SBIによるTOBがどうなるかが興味深いところです。