足立税理士・公認会計士事務所

ドイツ ワイヤーカードの粉飾とその影響?(三鷹の公認会計士・税理士のブログ)

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ドイツ ワイヤーカードの粉飾とその影響?(三鷹の公認会計士・税理士のブログ)

ドイツ ワイヤーカードの粉飾とその影響?(三鷹の公認会計士・税理士のブログ)

2022/01/03

 ドイツの大手フィンテック会社のワイヤーカード社(一昨年の6月に破産申請)が2015年から売上高の水増し等の粉飾を行っていたことで、長期にわたり粉飾が見抜けなかったとのことで、監査を担当していたErnst & Young(EY:日本ではEY新日本有限責任監査法人)に厳しい目が向けられそうとのことです。

フィリピンの銀行にあるはずの19億ユーロ(約2,200億円)の預金の存在が確認できなかったとEYから通告されたことが発端で、英フィナンシャル・タイムズ(FT)は預金確認を長年怠っていたと報じているようです。

 FTによると、『EYは2016~18年、ワイヤーカードがシンガポール大手のオーバーシー・チャイニーズ銀行(OCBC)の口座に持つとされた最大10億ユーロ(約1200億円)について、銀行側に直接の確認を取っていなかった。資産の受託者や同社が提供した書類、画面コピーなどで手続きを済ませていたという。』とのことです。

 これが事実だとすると、過年度の監査で、預金の実在性・正確性についての監査が十分でなかったと言えます。

 詳しくは、幻冬舎の記事(独ワイヤーカード粉飾で露呈した人材不足の監査法人【国際投資アナリストが解説】:https://gentosha-go.com/articles/-/39894)と昨年の日経新聞の記事(独ワイヤーカード「15年から粉飾」 前CEOを再逮捕:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61884250T20C20A7000000/)をご参照ください。

 過去に起こったクライアント企業の粉飾による監査法人の破綻ですが、アーサーアンダーセンの時は、パートナーが加担しており、中央青山監査法人の時もサインしていた代表社員が粉飾を容認していました。その後に起こったオリンパスや東芝の粉飾では、監査法人の解散までには至りませんでした。

 今回の顛末はどうなるのでしょうか?

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