足立税理士・公認会計士事務所

性善説と性悪説/組織ルールの必要性

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性善説と性悪説/組織ルールの必要性

性善説と性悪説/組織ルールの必要性

2021/06/06

組織には、その組織のルールが必要です。

しかし、経営者や社員の方の中は、ルールの導入を嫌がる方もいらっしゃいます。
「社員を信じるべきだ」「自分のことを信じてくれないのか」「ルールの導入で動きが制約される」、そういう気持ちになるのかと思います。
それでも、会社で働いている時、ルールがあった方がいい、ということを進言しなければならないことがありました。
何に従って動けばよいかが不明瞭な組織では、成果を出す以前のところで、余計な手間暇によって疲弊してしまう社員も多いからです。

その話し合いの際に、経営者に「性善説」がベースにあるのだと気づかされることがありました。
組織の長が「性善説」に従って社員を見るのは、基本的に良いことだと思います。人間に対する信頼があって明るいリーダーについていきたい、と思うのは自然なことです。

しかし一方で、そのような考え方をとることによって、組織を管理することを放棄している、という見方もできます。そのような経営者は、「労せず、自分のことをわかってくれる」社員を重宝するようになることが多いようです。社員を採用する段階で、そのような社員ばかりを集められるのでしたら、「性善説」に基づいて特にルールを導入しなくてもよいのかもしれませんが・・・
また、お金の問題もあります。組織のお金を担当者が横領した、というニュースは、繰り返し発生し、報道されています。もちろん、悪いのは金を横領した本人ですが、その組織に内部統制が働くようなルールがあって実効性をもって運用されていれば、そのような事件は未然に防げた可能性は高いでしょう。「信用して任せていた」というのは定番の説明ですが、「性善説」が脇の甘さとつながっていることはイメージしてもらえるかと思います。

いうなれば、「性善説」で組織が成り立っていれば、「内部統制」は不要とも言えるのではないでしょうか。

組織において、経営者には、事業に対する情熱に加えて、人間に対する基本的な信頼、明るさ、というものがあった方が好ましいと思います。しかし、「性善説」的な価値観は組織管理にマイナスに働くところがありますので、適切な「性悪説」を有するパートナーを持つことは一考に値すると思います。

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