足立税理士・公認会計士事務所

内部監査で発見した不正②

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内部監査で発見した不正②(三鷹の公認会計士・税理士のブログ)

内部監査で発見した不正②

2021/06/08

余剰在庫の横領・横流し

これも、内部監査で発見した不正です。この監査対象となったのは、電気工事を行っている子会社(孫会社)でした。

工事の現場に赴く場合、工事材料を会社の倉庫から搬出し、現場に持って行きますが、工事の過程での仕損じ等が発生した場合に迅速に対応するため、通常は多めに材料を持って行っています。

このため、工事の作業誤り等のひどい手戻りといったことがない限り、材料は余ることが通常ですが、この余った材料の取扱に問題がありました。

会社の会計処理上、材料は全て購入時に費用として処理し、工事原価に含めて処理されているため、簿外となっています。

会社のルール上、余剰材料は、工事終了後に持ち帰り、会社内の倉庫に保管することになっていますが、入出庫や残数管理も行われておらず、持ち帰った際に空いているスペースに置いているだけでした。

在庫の中には、金額的にも低くないものあることから、工事担当者ごとに工事の余剰在庫について聞き取り、現物の調査したところ、持ち帰りが極端に少ない者が数名いました。

各人はそれなりのベテランであり、工事ミスによる材料の過大消費も考え難いことから、持ち帰り材料が少ない理由を聴取したところ、余剰分を工事現場で現金で他の業者に売り、代金を着服していたということが判明しました。

会社財産の横領という不正が発覚しました。

これ以降、材料については換金性に応じた在庫管理を行うようになり、コンプライアンス違反の防止という観点から従業員教育が定期的に行われるようになりました。

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