気になったこと(三鷹の公認会計士・税理士のブログ)
2022/06/23
持続化給付金の9億6千万円の詐欺としてインドネシア政府に拘束後、日本に送還され逮捕された谷口光弘容疑者は「ニセ税理士」でした。
「税理士の谷口先生」として「給付金は誰でももらえます」といって不正受給を行っていました。
セミナーを開催し、「著名な税理士が給付金を受ける方法を教える」などと謳っており、入金の前後に15万円~40万円を手数料として受け取っていたようです。
詐欺罪に加え、「ニセ税理士」としても処罰されることになるんですね。
読売新聞より引用 https://www.yomiuri.co.jp/national/20220620-OYT1T50103/
事業を行っていない個人の架空の確定申告を組織的に行っていましたが、持続化給付金の審査が厳しくなり、容易に受給できなくなるとインドネシアに逃亡しました。
持続化給付金の不正受給者は、2割増しと延滞利息のペナルティを課され、支払が完了するまで名前と住所が晒されています。
持続化給付金の不正受給者の認定及び公表について https://www.meti.go.jp/covid-19/jizokuka_fusei_nintei.html
申請名義人になった人は、60万円~85万円を受け取った代償に120万円+延滞利息を支払わなければならず、その支払いが完了するまでここで名前が開示されることになってしまいました。
私も架空の確定申告の依頼という不正受給の片棒を担がされそうになっただけに、良かったと思います。
別の話になりますが、元税理士が消費税4,900万円を脱税して3月29日に告発されていますね。
当該人は、カシミヤ製の衣料品を輸入し、百貨店の顧客向けに販売する会社の社長であり、ビジネスコンサルタントとして企業向けの講演等を行い、税理士としても相続相談や税務調査立会など行ってたとのことです。
この衣料品会社の消費税(3年間で4,900万円)を申告・納税を行っていなかったようですね。
当該人は告発直前の3月13日に税理士を廃業していますが、税理士会の懲戒処分である「税理士業務の禁止」の前に廃業しているため、現行の税理士法では、懲戒処分を科すことができないため、ほとぼりが冷めたころに税理士登録は可能になるんでしょうね。(2023年の4月からは廃業した元税理士も懲戒処分の対象となる模様。)
読売新聞より引用 https://www.yomiuri.co.jp/national/20220623-OYT1T50123/